CMSとはContents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)の略称である。
かつてはWebサイトを作るにはHTML、CSS、JavaScriptなどさまざまな専門的な知識が必要であり、専門のエンジニアがホームページを作成していた。
しかしCMSはそういった専門知識を有することなくホームページのコンテンツを増やしていくことができる。
本ブログもCMSのひとつであるWordPressを利用している。
本ブログのように知識がなくてもページをつくることができ、コンテンツを作成することができる。
それであれば、ホームページを作成するエンジニアは今後、必要がなくなっていくのではないだろうか。
答えはNoではないか。
わたしはそのように考える。エンジニア達は必要だと思っている。
もちろんコンテンツをWebの知識がない人でも増やしていくことができるのは好ましいことだ。
自らの言葉で情報を発信することができる。
しかしそれは情報を発信することに専念する場合だ。
このホームページが何を意図し、どのような機能を保持させるか。
大手企業で企業内に広報やマーケティング部署を専門的に抱えているのであればともかく、
日本の企業のうち99%が中小企業、そのような部署を構えていることは稀だ。
ホームページをどのように活用させて、どのように機能を実現させるかは
やはり日本国内ではまだまだ専門業者が知っている。
CMSを使って情報発信するということは、広報やマーケティングのうち、とある一部分を担っているだけである。
もちろんコンテンツをつくることは重要だが、全体の機能、情報の広がり方、ユーザー心理のつかみなど、
あらゆることが情報発信には関わってくる。
そしてそれらの制御をできる限り機能的に実現するのがエンジニアの役目だ。
逆にエンジニアにしてみれば、この先、たとえばWordPress、たとえばサーバー、
そういったことに限らない、幅広い知識と見識が求められるようになる。
どれか一つだけ優れているということでは許されない。
エンジニアの成長こそが、CMSがあればエンジニアは不要という論理を覆す唯一の手段であろう。